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「ディーキャリアの評判はどう?」「発達障害がないと通えない?」「手帳がなくても使える?」。就労移行支援を調べていて、ディーキャリアの名前を見かけた人も多いと思います。
この記事では、ディーキャリアの公式サイトと自治体の公表資料(2026年11月1日に確認)をもとに、どんな事業所か、実績の数字の読み方、向いている人と向かない人、見学で確かめたいことを整理します。確認できなかったことは、確認できなかったと書いています。
この記事の結論
- ディーキャリアは、発達障害の特性に合わせたプログラムが強みの就労移行支援。うつ病や適応障害などの人も多く在籍していると案内されている
- 公式の職場定着率は就職後6か月で93.4%(2024年度)。ただし、全体の数字と、通う事業所の様子は分けて確かめたい
- 手帳は必須ではなく、利用の中心は「受給者証」。すぐ働きたい人には、通う期間が合わない場合もある
- 確認できる範囲では、利用者の中立的な口コミは少なかった。評判だけで決めず、見学と体験で確かめ、求人も並行して見ておくと判断しやすい
ディーキャリアとは
ディーキャリアは、一般企業への就職を目指す障害のある人を支援する「就労移行支援事業所」です。就労移行支援は、障害者総合支援法にもとづく障害福祉サービスです。給料をもらって働く場所ではなく、働くための準備と就職活動をする場所と考えるとわかりやすいでしょう。

| ブランドの運営会社 | デコボコベース株式会社(2014年7月設立、東京都港区) |
|---|---|
| 種類 | ディーキャリア/ディーキャリアITエキスパート/ディーキャリアワーク |
| 地域 | 北海道から沖縄まで各地に事業所あり(エリアカバー率91.4%、2026年6月1日時点) |
| 対象 | 原則65歳未満で、障害(精神障害、発達障害、身体障害、知的障害、難病)があり、一般企業への就職を目指す人 |
| 手帳 | 必須ではない。診断書や意見書などをもとに、自治体が判断する |
| 利用期間 | 原則最長24か月。ディーキャリアの平均は10〜12か月 |
| 職場定着率 | 93.4%(2024年度、就職後6か月) |
出典:ディーキャリア公式サイト(2026年11月1日確認)
公式サイトの事業所数は、画面を開いたときに読み込まれる形で、今回の確認では数字を取得できませんでした。近くに事業所があるかは、公式のオフィス一覧で確かめてください。
ディーキャリアの評判・口コミはどう?
まず正直にお伝えすると、今回確認できた範囲では、利用者が書いた中立的な口コミはあまり見つかりませんでした。見つかったのは、公式サイトの就職事例や、事業所が発行している広報物が中心です。そのため、この記事では「良い口コミが多い」「悪い口コミが多い」といった評価はしません。
就労移行支援の口コミには、とくに注意したい理由があります。
口コミを読むときの注意点
- どの事業所の話かを見る:同じブランドでも、事業所によって雰囲気やスタッフは変わります
- いつの話かを見る:スタッフの入れ替わりやプログラムの変更で、数年前の話が今も当てはまるとは限りません
- その人の状況を見る:障害の種類、体調、目指す仕事が違うと、合う支援も変わります
- 広報物か、個人の感想かを分ける:事業所が載せる声は、良い内容が中心になりやすいものです
事業所ごとに運営会社が違う場合がある
ここは見落としやすいポイントです。ディーキャリアという名前でも、事業所によって運営法人が違う場合があります。たとえば名古屋市の施設紹介シートでは、ディーキャリアITエキスパート名古屋丸の内オフィスの運営法人は「株式会社ジョイナス」と書かれています。
だからこそ、ネットの評判より、自分が通う事業所を見ることが大切です。見学のときに「こちらの運営法人はどこですか」と聞いてみましょう。
ウネット
実績の数字をどう読むか
ディーキャリアの公式サイトでは、次の数字が公開されています。
| 項目 | 数字 | 対象・時期 |
|---|---|---|
| 職場定着率 | 93.4% | 2024年度、就職後6か月 |
| 職場定着率 | 95.0% | ディーキャリア 2023年度 |
| 就職時の平均給与 | 19.7万円 | ディーキャリア 2023年度 |
| 就職時の平均給与 | 23.6万円 | ITエキスパート 2023年度 |
| 就職者数 | 2,144人 | 2023年11月末までのブランド合計 |
出典:ディーキャリア公式サイトの各ページ(2026年11月1日確認)。ページによって年度が違います。
読むときのポイントは3つです。
- 定着率は「就職できた人」の中の割合:通った人のうち何割が就職したか、という数字とは別物です。今回、全体の就職率は確認できませんでした
- 「6か月」は入社から半年の時点:1年後、3年後の数字ではありません。長く働けているかは、別に聞いてみましょう
- 平均給与は雇用の形で変わる:勤務時間や正社員かどうかで金額は変わります。「手取り」か「額面」か、勤務時間も一緒に確かめたいところです
事業所ごとの数字を確かめる方法もある
自治体が事業所の情報を公開していることがあります。たとえば先ほどの名古屋市の資料では、名古屋丸の内オフィスの令和6年度の実績が「利用者数(月平均)22.9名、退所者数18名、うち就職者数18名、うち離職者数0名」、定員20名、支援者7名と書かれています。
これは1つの事業所の、1年分の数字です。ディーキャリア全体が同じとは言えません。ただ、「お住まいの市区町村名+就労移行支援+施設紹介」などで調べると、通いたい事業所の情報が見つかることがあります。見つからなければ、見学で直接聞いてみましょう。
ディーキャリアの4つの特徴
1. 発達障害の退職理由をもとにしたプログラム
公式サイトは、発達障害のある人の退職理由をヒントにプログラムを開発したと説明しています。「対人関係がうまくいかなかった」にはコミュニケーション、「ストレスによる体調不良」にはストレスへの対処、「生活リズムの乱れ」にはセルフケア、という組み合わせです。
前の職場で続かなかった理由に思い当たるものがある人には、確かめる価値があります。見学では「私の場合は、どのプログラムから始めることになりますか」と聞いてみましょう。
2. スタッフを上司に見立てた模擬職場
オフィスに近い環境をつくり、スタッフを上司に見立てて模擬業務に取り組みます。自分で工夫できることと、会社に頼む「合理的配慮」を、ここで見極めていく形です。自分の特性や必要な配慮をまとめる「ナビゲーションブック」も作ります。
3. 3つのステップで進むコース
自己理解とセルフケアの「ライフスキルコース」、仕事の力を高める「ワークスキルコース」、就職活動の「リクルートコース」の順に進みます。パソコンに不安がある人向けの基礎の学習も案内されています。
ほかに、IT・Web職を目指す「ディーキャリアITエキスパート」と、アパレル・飲食・介護などサービス業の実践プログラムがある「ディーキャリアワーク」もあります。希望の仕事に近いものを選べますが、どの種類にも通えるとは限りません。たとえばディーキャリアワークの事業所は、確認した時点で栃木、埼玉、千葉、東京の4か所でした。通える範囲を先に確かめましょう。
4. 就職後も支援が続く
就職後の半年間は悩みや課題の相談に対応し、7か月目以降は「定着支援サービス」を最長3年間使えると案内されています。また、障害者雇用に特化した求人サイト「デコボコエージェント」があり、トップページでは6,000件以上の独自求人と案内されています。
費用はかかる?
就労移行支援の利用料は、9割を国と自治体が負担し、残りの1割が自己負担です。さらに、世帯の所得に応じて月の上限額が決まっています。
| 区分 | 世帯の状況 | 負担上限月額 |
|---|---|---|
| 生活保護 | 生活保護受給世帯 | 0円 |
| 低所得 | 市町村民税非課税世帯 | 0円 |
| 一般1 | 市町村民税課税世帯(所得割16万円未満) | 9,300円 |
| 一般2 | 上記以外 | 37,200円 |
ここでいう世帯は、本人と配偶者です。ディーキャリアの利用者の約8割は自己負担0円で通っていると案内されています。ただし、見学や体験のときの交通費・昼食代は自己負担です。通うようになってからの交通費や昼食の補助は、事業所と自治体で違うので確かめておきましょう。くわしくは就労移行支援の料金の記事でも紹介しています。
利用の流れ
- 問い合わせ:フォームか電話で連絡する。診断が出ていない人の相談や、家族の同席もできる
- 無料の見学・面談:事業所の様子を見て、困りごとを話す
- 無料の体験:プログラムに参加する。2〜3日ほど体験する人が多い
- 受給者証の申請:市区町村の窓口で「障害福祉サービス受給者証」を申請する。スタッフが手続きを手伝ってくれる
- 契約・利用開始:目標を立てて、通い方を決める
問い合わせから利用開始までは、平均で約1〜2か月と案内されています。すぐ通えるわけではないので、早めに動きましょう。問い合わせはディーキャリアの公式サイトからできます。
利用前に知っておきたい注意点
通っている間の収入を考えておく
就労移行支援は、働いて給料をもらう場所ではありません。ディーキャリアの平均利用期間は10〜12か月なので、その間の生活費をどうするかを先に考えておく必要があります。失業保険や傷病手当金、障害年金などを使える場合もあるので、自治体の窓口やハローワークに確かめましょう。就労移行支援の工賃の記事も参考になります。
在職中は使えないことがある
公式サイトによると、利用条件は「一般企業への就職を目指しており、就職が可能と見込まれている人」です。休職中の人や在学中の大学生などは、一定の条件を満たす場合に使えることがあると案内されています。今の状況で使えるかは、事業所と市区町村に確かめましょう。
発達障害がなくても通える?
通えます。公式サイトは、発達障害に合わせた訓練をしつつ、うつ病、不安障害、統合失調症、適応障害、双極性障害などの人も多く在籍していると説明しています。一方で、プログラムは発達障害の特性を意識したものが中心です。発達障害がない人は、自分の困りごとに合う内容かを体験で確かめましょう。
ウネット
見学で聞いておきたい6つ
| 確かめたいこと | 聞き方の例 |
|---|---|
| 事業所の実績 | 「こちらの事業所で、昨年度に就職した人は何人ですか。退所した人のうち何割ですか」 |
| 定着の中身 | 「定着率は、いつの時点の、どの範囲の数字ですか。1年後の数字はありますか」 |
| 就職先 | 「職種と雇用形態で多いものを教えてください。在宅勤務の例はありますか」 |
| 通い方 | 「体調に波があります。週何日から始められますか。在宅での利用はできますか」 |
| スタッフ | 「担当は1人に決まりますか。合わないときは変えてもらえますか」 |
| お金 | 「私の場合の自己負担はいくらですか。交通費や昼食の補助はありますか」 |
はっきり答えてもらえるかどうかも、その事業所を見る材料になります。答えをメモしておくと、ほかの事業所と比べやすくなります。
ほかの事業所とも比べよう
就労移行支援は、1か所だけ見て決める必要はありません。何か所か見学すると、スタッフや雰囲気の違いがよくわかります。たとえば、次のような比べ方があります。
| 事業所 | 見てみるとよい人 |
|---|---|
| atGPジョブトレ 発達障害コース | 同じく発達障害に特化したコースを比べたい人 |
| ココルポート | 個別の支援を重視したい人。累計就職者数6,200名以上(2026年10月時点の公式の表記) |
選び方は就労移行支援事業所を選ぶポイントの記事にもまとめています。
ディーキャリアが向いている人・向かない人
| 向いている人 | ほかの方法も見たい人 |
|---|---|
| 発達障害の特性で、前の仕事が続かなかった | 体調が安定していて、すぐ働きたい |
| 自分に合う仕事や必要な配慮を整理したい | 働きたい職種と必要な配慮がはっきりしている |
| 半年から1年ほど、準備に時間をかけられる | 通っている間の生活費の見通しが立たない |
| 就職後の相談先もほしい | 通える範囲に事業所がない |
右の列に当てはまる人は、障害者向けのエージェントに相談する方法もあります。
就労移行支援とエージェント、どちらを選ぶ?
迷ったときは、「今、働ける状態か」で考えるとわかりやすくなります。体調や生活リズムを整えたい、自分に合う仕事がわからないなら、就労移行支援が向いています。働ける状態で、仕事を探したいなら、エージェントが近道です。
どちらか迷う人は、先にエージェントで話を聞いてみるのも一つの方法です。求人の条件を見ると、自分に足りないものが見えてきて、「訓練が必要か」を判断しやすくなります。すでに就労移行支援に通っている人がエージェントを使うときは、支援員にも相談しながら進めましょう。
ちなみに、最もおすすめのエージェントは『障害者雇用バンク(旧エラビバ)』です。企業の求人とハローワークの求人をまとめて探せて、Web面談で自宅から相談できます。さらに、『dodaチャレンジ』などを同時に利用することで、紹介される求人の幅が広がり、よい就労に近づく可能性を上げることができます。
詳しくは、障害者雇用バンク(旧エラビバ)の評判と使い方、dodaチャレンジの評判の記事で紹介しています。
よくある質問
Q. ディーキャリアは怪しいサービスですか?
A. 就労移行支援は、障害者総合支援法にもとづく障害福祉サービスで、公式サイトでは運営会社の情報も確認できます。ただ、制度や会社の情報と、事業所の雰囲気やスタッフとの相性は別のことです。見学と体験で判断しましょう。
Q. 手帳がなくても通えますか?
A. 手帳は必須ではありません。医師の診断書や意見書など、支援が必要なことを示す書類があれば、自治体の判断で利用できると案内されています。利用には「障害福祉サービス受給者証」が必要です。
Q. 診断がまだなくても相談できますか?
A. 診断が出ていない人の相談も受け付けていると案内されています。見学や面談、体験にも参加できます。利用するときに必要な書類は、自治体によって違うので確かめましょう。
Q. 一般雇用やクローズ就労も目指せますか?
A. 公式サイトは、障害を開示しないクローズ就労の支援実績もあると説明しています。ただし、クローズでは会社に合理的配慮を頼むことが難しくなります。どちらが合うかは、スタッフと相談しましょう。
Q. どのくらいの期間、通うことになりますか?
A. 原則は最長24か月で、自治体が必要と認めると最大1年延びることがあります。ディーキャリアの平均は10〜12か月と案内されています。
Q. 途中でやめることはできますか?
A. 体調や希望の変化で、続けるかどうか迷うこともあると思います。契約の内容や手続きは事業所ごとに確かめてください。合わないと感じたら、まず担当のスタッフや、市区町村の相談窓口に相談しましょう。
ビジネススキルも学べるキズキビジネスカレッジについては、キズキビジネスカレッジの評判と口コミの記事で紹介しています。
まとめ
ディーキャリアは、発達障害の特性に合わせたプログラムと、模擬職場での練習が特徴の就労移行支援です。公式の職場定着率は就職後6か月で93.4%(2024年度)で、手帳がなくても自治体の判断で使える場合があります。
一方で、事業所ごとに運営法人や雰囲気が違うことがあり、今回確認した範囲では中立的な口コミも多くありませんでした。評判だけで決めず、見学と体験で、通う事業所そのものを確かめましょう。
通うか迷っている人や、早く働きたい人は、アスナロウネットが紹介している障害者雇用バンクを中心に、dodaチャレンジなどと同時に利用して、求人も見ておくと判断しやすくなります。
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